理事長挨拶

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「駆血、再灌流が健康に寄与する」

1986年Murry らが、イヌにおける駆血・再灌流(虚血コンディショニング:IPC)の効果を報告しました。1993年Przyklenk らは、遠隔的虚血コンディショニング(RIPC)の発見を通じてIPCの概念を広めました。

その後多くの研究が心臓や脳などの虚血性疾患に対してIPCが有用であると報告しています。唯一、心臓手術における2つの大規模多施設試験でRIPCの効果は否定されましたが、これは手術の麻酔薬の影響でないかと言われています。

その後もIPCの研究は数多く 行われ、pre(– 前)だけでなくpost(– 後)さらにper-においても有用と報告されています。IPCのメカニズムに関してはまだ結論が出ていませんが、分子レベルまたそれ以上の研究が行われています。

さらに、特にスポーツ分野において、四肢の駆血・再灌流に関して多くの評価が得られています。
「駆血、再灌流が健康に寄与する」ことは間違いありません。

マルチカフを用いて駆血、再灌流などを効率的に行うことのできる「MCCマルチカフケア」。

このマルチカフを用いた駆血・再灌流などについての医学的研究、情報収集、教育事業を中心とした活動を広く行って、皆様の健康に寄与できる情報をご報告していきたい所存でございます。

今後とも一般社団法人MCA学会をよろしくお願いいたします。

 

一般社団法人MCA学会 理事長 福田博司